元島生

文章・音源・詩・活動・いろいろ

静かな言葉

嘔吐 台所でははらわたを出された魚が跳ねるのを笑ったという食卓ではまだ動くその肉を笑ったというナチの収容所では足を切った人間が切られた人間を笑ったという切った足に竹を突き刺し歩かせてころんだら笑ったというある療養所では義眼を入れかつらをかむ…

物語を採用しない生き方~杉田水脈発言から~

「同性愛者の自殺率は、6倍も上がる」 それを笑って話す国会議員と取り巻き。 寒気と言うのか、嫌悪と言うのか、自分自身の負の感情によって自分の心が汚れていくような感じがした。 辛くて最後まで観るのに骨が折れた。 何人かの友達の顔が浮かんだ。 今回…

鬼 「鬼になる気はあるの?」 唐突に言われ、僕は箸を置いた。 平和な朝食中に、苦難はやってきたのだ。 人生には、鬼にならなければならん時も、あるのだろう。 腹を括り、妻を見据えた。 「何があった」 そう聞くと 「ゆいが節分の豆まき楽しみにしてるの…

見る

雷が鳴っていた今にもざーと来そうな街僕は駅に急いだ ギリギリ駅舎に滑り込みホッとして 灰色の雲を 見あげたその時 はっきりと僕の世界は変わったまるで磨りガラスのメガネを外したかのように その時 雲がしっかりと見えたそれは長く忘れていた感覚だった…

苦しみから始める

女性被害者とバックラッシュ 最近、気になっていることがある。 女性の権利運動に対する攻撃や、レイプ被害を訴える女性を非難するという人たちの存在。 人権運動という視点で見れば、いわゆるバックラッシュ。 それは、人権運動には付き物で、歴史上必ず起…

信仰

僕は女性を非難したくない 例え自分がみじめな男だと気づいてしまっても 僕は補助で暮らしている人を非難したくない 例え自分が理不尽な目にさらされていても 僕は誰かに出ていけと言いたくない 例え自分が追い出される恐怖の中に生きていようとも 僕は誰か…

そうまでして

そうまでして自分を守らなければならないのだ 在日だ、安部だと絶対悪を作り上げてまで レイプを告発した勇気ある女性を誹謗中傷してまで そうまでして自分を肯定しなければ、自分が社会の中の意味ある一人だと思えないのだ 結婚できない自分 社会的地位が低…

友人からの手紙

新しいCDありがとうございました。 自分の心情に馴染んでくれる曲ばかりで、いつも大切に聴いています。 こちらの方は相変わらずですが、最近も妻が仕事を終え、家に帰ってきて辛い思いを抱えながら話をする時があります(彼女は彼女なりの現実をサバイヴし…

意味

意味 今日は遠足で、動物園に行くのだという 「茶臼山?」 「うん。そうだよ」 5歳になる三女は、納豆をかき混ぜながら頷いた 茶臼山動物園は、7年か8年前に行ったきり まだ、てくてく歩きの長女と 青葉のような夫婦 チューリップ花壇の前で、写真を撮った…

2割

死んだじいちゃんが夢に出てきて、一緒に歩こうと言った歩きながら話をした2割の力で乗り越えられることと、8割出さないと乗り越えられないこと、どっちが面白いと思うかと聞いてきた。僕は、2割があまり面白くない事は分かると言った。そのあと、弟が出てき…

元島生さようなライブ

場は生き物だと思う 体温のある場がいい場だと思う 風邪もひくし、走ったり、さぼったりする 食べたり、吐いたりする 常に変わっていく 人間にはそういう場が必要だと思う 最後にこういう瞬間が作れたことは この上ない幸せでした 次の土地で何ができるかな…

動的平衡

僕らは、ある流れの中で生きている。 生き物の細胞は常に生死を繰り返し、半年もすれば、すべて入れ替わってしまう。 細胞をさらに細かくしていくと、原子というものになり、ものを食べると、その食べ物を構成する原子が、即座に身体を構成する一部となる。 …

ながれついて灯る

年末に砺波市の宮の森カフェでやったライブ「ながれついて灯る」の動画。 11歳の小春ちゃんとのコラボ。 僕は小春ちゃんの唄の大ファンで、いつか一緒に唄いたいと思っていたので、とてもうれしかった。 youtu.be この日のイベントは、tatacraftの流木ライ…

ある重み

1月5日 新年最初の仕事は広島。 休んだ後の仕事は、気がつくことが増える。 忙しいと荒む。気づくこと自体が減る。 別世界に身をおく時間が、大事なのかもしれない。 今年は、面白いことをしたい。 つまらないことはしたくない。 夜は、ゲストハウスに泊ま…

神は死んだか

1月2日 映画もののけ姫を、導入部分だけ観る(子供らが怖がるので中断) 恨みを持ったことで、祟り神という魔物になってしまった猪が、人間の村を襲う。 主人公のアシタカは、敬意をもった言葉で猪を鎮めようとするが、猪は止まらず、やむなく矢を射って殺…

初夢

1月1日 正月の朝、起きぬけの布団の中で、ゆい(長女)とみき(次女)のケンカの仲裁をする夢を見た。 夢というより、イメージ。 みきが実家のテーブルで、宿題かなにか書いており、横でゆいが口を出して、喧嘩になっている。 詳細は忘れてしまったが、ユイが…

不器用な雪掻き道

僕の家に隣接する古い長屋には、高齢者の方が、数人暮らしている。 みんな、とてもいい人達で、我が家の子どもたちの、容赦ない喧噪にも「元気になるよ」と言ってくれ、助かっている。 家に一番近い部屋の、一人暮らしのおじいさんとは、窓越しによく話をす…

これは愛かな

youtu.be 【これは愛かな】 これが現実逃避なら 現実の方が100倍ましだな 朝も昼も夜も あなたのことで胸が痛いから きっとバチが当たったんだろう 神様は最も酷い罰を与えるために あなたをよこしたんだろう あなたが誰かと抱き合っているなんて 死んでしま…

すきま

youtu.be すきま 唄のできない夜には ひとり階段で あなたのこと想いながら すきまを埋めていくの 何もほしくはないの 何もしたくはないの 何をためらってるの 何か感じさせてよ 私は幸せだけど とても幸せだけど ひとり階段で すきまを埋めているの あなた…

変わったこと

「変わったことばっかりやるお父さんでよかったね~」 七輪をやっていた時、何気なく集まってきた近所の人に、言われた。 自分では、楽しんでるだけで、変わってる自覚は無かった。 写真を見返してたら、狭い玄関先で、それなりにいろいろやってたなーと思っ…

それだけ

いつも玄関先でやる七輪を、今日は、道路側に出してみた。通り掛かりの人が、話していったり、炭を持ってきてくれたり、芋を持ってきてくれたり。たくさん笑顔が通っていった。子どもたちが、芋をくれたご近所さんの家に、お返しを届けたいと言い出し、届け…

War is over now 台風の日に

情報過多の時代 孤立の時代 右か左か、正義か悪か そういうことで、納得したくなる その間にある、いろんなことを、汲む「余地」を奪われている 感受性は、言葉の中に閉じ込められている 批判する相手がいないと、自分が生きていていいと思えなくなっている …

場作りネットレポート 「お座敷処 鳴ル家」

場作りネットレポート 「お座敷処 鳴ル家」 - 場作りネットよ インタビュー 元島生 (場作りネット) 受け手 堀田晶 (お座敷処 鳴ル家) 今回は、富山県立山町の「お座敷処 鳴ル家」を取材しました。 富山県をどっしりと支える立山連峰。その立山の水をたっぷり…

キャンプ 

キャンプ行ってきました。墓ノ木自然キャンプ場。 黒部インターから20分くらい。近くにホームセンターもスーパーもあるし、ゴミ捨て場(入善の指定の袋のみ)トイレもあるし、便利でした。これで無料という。とてもいい場所でした。 前日までの豪雨で、川は…

生きるための表現

「人間の苦しみの最大の根源は、自分につく嘘である」 自分に正直にあるというのは、とても難しい 何をしても苦しくなるのは、どこかで自分に嘘をついているからだ 歌を歌うことも、小説を書くことも、間接的表現を通して、深層に触れることのできる道具であ…

整える

乱れている時に 雨の音はうるさい 汚れている時に 紫陽花は目障りだ 濁っている時に 朝日は嫌らしく 怒っている時に 優しさは吐き気がする 欲している時に 友は邪魔者 怠けている時に 縛られ 恨んでいる時に 凝り固まる 黙した時に 雨の音は愛おしく 清めた…

雑文

眠れない日が続く 布団の脇に置いてあるギターを 仰向けのまま 胸の上に置く ポロンと鳴らす 胸に弦の響きが伝わる 雨の音が部屋を囲んでいる 唄ができる時は 苦しい時だとばかり思っていた しかし 本当に苦しい時には 唄はできないのだと知る 苦しくならな…

夜の自転車

頭が痛い。 せっかくの休日を、一日寝て過ごした。 もう2~3週間、ぐずぐずと体調が悪い。 昨日はなんとか持ち堪えたが、今日はダメだった。 目覚めの瞬間に、ダメなのが分かった。 気がダメなのだ。 先週、九州は豪雨で、大きな被害があった。 朝、テレビ…

幸せな会話

「早くー遅刻するよー」「ちゃんと締めとかなきゃ猫入るからさ」「ははは、泥棒じゃなくて?」 「今日ね、箱アイス6割引だったのよ。奇跡じゃない?」「奇跡ではないでしょ。値引きでしょ」「いや奇跡だなー」

「抱きなさい 子を」 浜 文子

抱きしめなさい 子を育児書を閉じ子育てセミナーを欠席し抱きしめなさい 子を誰にも遠慮せず あなたの子をしっかりと 抱きしめなさい抱きしめなさい 子を母の膝が 子供の愁い(うれい)のすべてを除く その時代(とき)にいつか母の膝は 子の悲しみに近づけ…