元島生

詩・文章・音源・あれこれ

何もかも新しくなる世界に

風邪をひいた

僕はヘッセを読んでいた

子どもの精神世界を犠牲にして 世界は先を急いでいる

100年前の警告は それさえも消費され消えていくようだ

 

難しい顏をしていただろうか ページをめくっていた僕のそばに 

のはらがやって来た

パパ風邪ひいたからかわいそう

そう言って 最近言葉の増えた3歳児は僕の布団に入り そのまま寝入ってしまった

世界を守るやさしさを ぬくぬくと布団に宿しながら

何もかも新しくなる世界に それでも変わらぬ寝息を

ただ すやすやと立てながら

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