元島生

文章・音源・詩・活動・いろいろ

吉田夫婦に捧ぐ唄

友達の結婚式のために作った曲

幸せな始まりの時  浮かぶのは幸せな終わりの光景ばかりで 例によって 暗い曲が出来た

祝いの席の温度を下げてしまって なんとなく申し訳ない気がしてたけど

僕の次の人たちが ドリカムを合唱してくれて とても助かった

 動画は富山のシェアハウスでのライブの時のもの

吉田夫婦に捧げるうた

作詞作曲 元島生

 

僕たちはいつか 死んでしまうだろう 

分からない事を たくさん残して

 

もしも僕たちに 子どもが生まれたら 

大切にしよう 大切にしよう

もしも僕たちに 子どもが出来なくても 

大切にしよう 二人の時間を

 

大切なものを たくさん残したまま 

僕たちはいつか 死んでしまうけど

縁側で君と 笑った時間を 

僕は死ぬその時 何度も 思い出す

 

 

 

10000年前からの手紙

100年前 海を越え 半年かかって届けられた手紙は 

今朝 僕の右手の中で送られて コーヒーを淹れ終わるより早く返事が来た

 

1000年前 竹から生まれた美しい娘が帰っていったという美しい月には 何もなかったとTVは告げた 

 

僕は今 縄文土器を手に持っている

10000年前から届いた手紙は冷たくてざらざらしている

 

同じように太陽は昇って 同じように月を見たのだと

同じように湯気は揺れて 同じように雲は流れていたのだと

 

朝の澄んだ空気や 染み込むような夕焼けや 

やさしいこどもの寝息や 痛いほど冷たい水や

豊かな実りと 厳しい冬と

 

古い友人の手によって伝えられた近況を 

僕は今朝 右手の中に受け取った

 

 

何もかも新しくなる世界に

風邪をひいた

僕はヘッセを読んでいた

子どもの精神世界を犠牲にして 世界は先を急いでいる

100年前の警告は それさえも消費され消えていくようだ

 

難しい顏をしていただろうか ページをめくっていた僕のそばに 

のはらがやって来た

パパ風邪ひいたからかわいそう

そう言って 最近言葉の増えた3歳児は僕の布団に入り そのまま寝入ってしまった

世界を守るやさしさを ぬくぬくと布団に宿しながら

何もかも新しくなる世界に それでも変わらぬ寝息を

ただ すやすやと立てながら

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高速道路にて

感性が動くからだと思うが、旅をすると曲ができる。

長野からの帰り。高速道路でできて、パーキングで完成させた曲。

 

 

高速道路にて

作詞作曲 元島生

 

高速道路でハンドルを 切り損ねて 切り損ねて 死んでしまうかもしれないよ oh...

ライブの後に飲みすぎて 救急車で運ばれて 間に合わないかもしれないよ oh...

死んでから考えると なんて惨めな事なんだろう

生きてるのに 死んだような 生き方しかできなかったよ

いっそ、この丸いハンドルを 左側に思い切り切って

ものすごい音と力の中 生まれ変わればいいのに

 

「正しさ」とか 「優しさ」とか テールランプに消えてった

一瞬だけ見えたのは 青くて綺麗な海の色

生きてることに慣れすぎて 死にたいとか思っていたよ

時速1000キロの心なら 違う場所に行けるとでもいうの

だからこの丸いハンドルを 左側に思い切り切って

ものすごい音と力の中 生まれ変わればいいのに

生まれ変わればいいのに

生きて行ければいいのに

オオイナルナニカ

オオイナルナニカ

作詞作曲 元島生

 

教会の鐘が鳴り 僕らは急いだ
お祈りを お祈りを 捧げに行くんだ

そんな事してる間に 雨は上がった
神様は 神様は どこに居るんだ

あの子の為なら僕の命はいらない
そんな事言う僕に 雨は一頻り降り続いた

何かが降りてきたら
何かが昇った

何かが亡くなったら
何かが生まれた

失う事があれば
手にしたものもあった

夜空を見上げてたら
月は笑って逃げた

オオイナルナニカ
オオイナルナニカ
オオイナルナニカ
オオイナルナニカ

僕は浮浪者

僕は浮浪者

作詞作曲 元島生

 

僕は浮浪者 ボロボロの
僕は浮浪者 服を着て
僕は浮浪者 言葉など
ゴミ箱に捨てちまった

僕は浮浪者 朝起きて
僕は浮浪者 歩くだけ
僕は浮浪者 明日など
ゴミ箱に捨てちまった

僕は浮浪者 関係ないね
僕は浮浪者 優しさなんて
関係ないね

僕は浮浪者 ボロボロの
僕は浮浪者 靴履いて
僕は浮浪者 自分など
ゴミ箱に捨てちまった

僕は浮浪者 眠るまで
僕は浮浪者 最期まで
僕は浮浪者 いつまでも
君を想って眠る
君を想って眠る

夕陽がきれいだ

夕陽がきれい

作詞作曲 元島生

 

ビルの間を風が逃げてきて
僕を過ぎた 僕を過ぎた
あー夜は背中の方でゆっくりとやさしくなった

大きなものは大きくなった
小さなものは消えていった
僕はまるでビルの間を
逃げ惑う風のようだ

夕陽がきれい
夕陽がきれい
何もかもが終わったみたいだ

真っ黒い影が 探していたのは
やさしくなれた夜の中
僕はまるで言葉の間を
逃げまどう影のようだ

夕陽がきれい
夕陽がきれい
何もかもが生まれたみたいだ